本屋本

本屋本(ほんやぼん)というジャンルがあるそうです。

広義で、
・書店を取り巻く状況を記したノンフィクションや、
・古書店等を舞台にした小説、
・古本コレクターの書評エッセイ
なども含むと捉えれば、

『「本を売る」という仕事』(長岡義幸著、潮出版社)
『「本をつくる」という仕事』(稲泉連著、ちくま文庫)
『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズ(三上延著、メディアワークス文庫)
『古本生活読本』(岡崎武志著、ちくま文庫)
など、たくさん読んできました。

狭義で、新刊書店主さん、古書店主さん、書店員さんが書いた本に限定しても、

『奇跡の本屋をつくりたい』(久住邦晴著、ミシマ社)
『ガケ書房の頃 完全版』(山下賢二著、ちくま文庫)
『那覇の市場で古本屋』(宇田智子著、ボーダーインク)
『本屋になりたい この島の本を売る』(宇田智子著、ちくまプリマー新書)
『本を売る技術』(矢部潤子著、本の雑誌社)
『わたしの小さな古本屋』(田中美穂著、ちくま文庫)
など、印象深いものが本棚に並んでいます。

どれも、本好きの先達に教えを請うつもりで、読んできました。

そして、最近、2日間で一気読みしたのが、

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』(花田菜々子著、河出文庫)

です。

<カバー裏から>
「菜々子、33歳。職業、書店員。既婚、ただし家を飛び出し別居中、どん底人生まっしぐら。…『本』を通して笑って泣いた、衝撃の実録私小説。」

何か面白い本ないかな、と書店をウロウロしている時に、手に取りました。
カバー裏を読めば良い内容のようですが、タイトルの中の「出会い系サイト」という言葉があまりにもチャラチャラしていて、「大丈夫かいな」と不安ではありました。

が、「まあ、河出文庫やから大丈夫やろ」と購入。

「とは言っても、結局、出会い系サイトで性行為しまくりとかやったら購入大失敗やな」と、不安なまま読み始めた分、最初から引き込まれました。

人生の岐路でしんどいながらも、大好きな「本」に対する真摯な思いを貫いて、勇気をもって一歩を踏み出す。作者の切ない思いが迫ってきました。

浄化された心で、改めて、今任せてもらっている仕事に向き合います。

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