思いやり

私、その時に読んでいる本に影響されやすいです。

例えば、
『望郷の道(上)(下)』(北方謙三著、幻冬舎文庫)
を読んでいる時は、まず初めに想起する言葉が九州弁になってしまって、書面を起案する時も、依頼者と打ち合わせをする時も、難儀しました。
(そのくらい、内容に引き込まれて、面白かった小説です。)

また、
三浦しをんさんのエッセイ
『しをんのしおり』(新潮文庫)
『人生激場』(新潮文庫)
『夢のような幸福』(新潮文庫)
『悶絶スパイラル』(新潮文庫
『お友だちからお願いします』(大和文庫)
などを読んでいると、私の書くエッセイが、ユーモア全開のトーンになりがちです。

ところで、今までに、最も良い影響だったのが、
『八朔の雪――みをつくし料理帖』(髙田郁著、ハルキ文庫)
から始まる、
「みをつくし料理帖シリーズ」全10巻+特別編2巻
です。

これを読んでいる時、私は、起案する書面の文章が落ち着きましたし、何より、接する人すべてに、思いやりを持って接することができていたように思います。

「みをつくし料理帖シリーズ」は、「剣豪モノでない時代小説」という新たな分野を切り拓いた金字塔ですし、テレビドラマ化、映画化もされた有名なものですから、内容の紹介は割愛します。

私は、テレビドラマも映画も観ていませんが、原作小説に惚れ込んでいます。
「オススメの本ありませんか?」と尋ねられたときに、私が、まずオススメするのが、これです。
私の事務所には、常に、シリーズ第1巻の『八朔の雪』を、数冊、買い置きしています。
紹介して、興味を持ってくれた方に、「もし、面白いと思ったら、第2巻以降は、ご自身で買ってくださいね。」と言って、第1巻を差し上げています。

この2年間で、15人ほどに差し上げていて、大半の方が第2巻に進まれています。
うち、3人は、本編10巻をすぐに読破されました。

私も、心がささくれてきたときには、思いやりを補充するために、また「みをつくし料理帖シリーズ」を手に取ろうと思っています。

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