『賢者の書』(喜多川泰著、ディスカヴァー文庫)
『「福」に憑かれた男』(喜多川泰著、サンマーク文庫)
を読みました。
きっかけは、元依頼者からの紹介です。
この方との出会いは、10年ほど前でした。
年齢は私の一つ上。
事案の内容を聞けば聞くほど、境遇が似ていて、身につまされ、受任後、事件が進むにしたがって、私は事件との距離が保てなくなり、結果に拘って、眠れない日が続きました。
一審では、当方の主張は認容されないながらも、双方の主張の間を取るような審判が出ました。
この方は、「仕方がない。審判に従う。」と言われました。
しかし、私からお願いして、高裁に不服申立てをさせてもらいました。
結果は、高裁で当方の主張が全面的に認容され確定。この時の高裁決定は、家事事件の専門誌に、注目すべき裁判例として掲載されました。
ここで勝訴したことが有利に働き、その後の手続きも円滑に進みました。
争いが早めに終結したことが当事者にとっても良かったのでしょう。
その後、子らとの面会交流も円滑に行われ、最終的には、元妻との間にも、一定の信頼関係が再構築されています。
なぜ、「その後」のことまで知っているかというと、事件が終わってからも、年に1度は、事務所に顔を見せにきてくださるからです。
互いの近況を報告し合い、その間の健闘を称え合う。
会うことがとてもとても楽しみな方なのです。
その方が先日、事務所に来られた時に、私が最近読書に目覚めて本を読みまくっていることを伝えました。
これに対し、その方が紹介してくれたのが、
『「福」に憑かれた男』
でした。
兵庫県伊丹市に実在する書店がモデルの小説で、その店主さんとは会話する仲とのこと。
本屋さん本は、私の大好きなジャンルですから、早速、検索したところ、
『賢者の書』
の方を先に読んだ方が良さそうでした。
すぐにジュンク堂書店大阪本店に行きました。
自己啓発本のコーナーに並んでいたことから、買うのを躊躇いましたが、あの方の紹介やねんから間違いはなかろうと思い直し、2冊とも購入。
すぐに読み切りました。
この本は、早く読んだ人が得をします。
① 自己啓発本のコーナーに並んでるからといって、うさん臭いわと敬遠したら勿体ない。
② 読み始めて、そんなこと言われんでも知ってるわ、と3分の1くらいで読むのを止めてしまったら勿体ない。
私は、①も②も、すんでの所で乗り越えて、本当によかった(笑)。
定期的に、読み返すつもりです。
この本との出会いをくれたあの方に、感謝!